Yarakuzen
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2015 年 9月 08 日

【コラム】コンバージョンレートが倍に!「機械 × 人間」翻訳が新マーケット獲得のカギ

みなさん、こんにちは。八楽の森谷です。 本記事も、以前WorldJumperのブログに掲載していたものです。 今回は「機械×人間」翻訳をウェブサイトに採用することで、ユーザー数を増やしコンバージョンレートを改善した具体的な成功例を見ていきます。

コンバージョンレートが倍に!「機械 × 人間」翻訳が新マーケット獲得のカギ

母国語でコンバージョンレートをUP!

イスラエルの下着通販サイト「Under.me」はもともと英語とヘブライ語で構成されていました。ユーザーが多く住むのはアメリカおよびヨーロッパというデータをもとに、ヨーロッパのユーザーに向けた多言語サイト作りを開始します。 その結果、ドイツではコンバージョンレートが1%から2%に、フランスでは0.67%から1%に上昇したのです。同社CEOのDavid Balsar氏は「ヨーロッパで成功するにはネイティブ言語でコミュニケーションをとる必要がある」と話す通り、各言語のページにおける通貨表示やカスタマーサポート言語などをすべて現地対応型にしました。現在、上記言語の他にイタリア語、スペイン語などを制作中で、最終的に少なくとも10カ国の言語対応をしていくそうです。 同氏いわく「翻訳は新マーケットへの開拓および浸透させる立役者である」のようにとても重要なファクターであることがうかがえます。世界標準言語である英語のサイトだからといって、他地域に住むユーザーの消費力を動かす力は母国語に比べるとどうしても低くなってしまうのが現状です。 148b4a3088b8b9b4a87d5586b50eed9f_s

「機械」×「人間」翻訳が生みだす相乗効果

サイト「Under.me」が特別なのは上記のようにただ多言語翻訳対応をしたという点だけではありません。採用した「機械×人間」翻訳の例を見てみましょう。

・コード設定で、ユーザーの言語選択の手間をカット

翻訳者による作業の後、ユーザーのIPアドレスに従ってその地域の言語が自動的に表示されるようにコード設定をします。ユーザーが言語選択をする手間も省けますし、タイムロスも短縮できますね。

・プロの翻訳者

一方、原文をそのまま訳すと、機械翻訳後に原文とかなり意味が違ってしまうことが多々あります。「Under.me」はこれを上手く利用しました。機械翻訳後に人間の翻訳家が手をいれることで、原文よりもわかりやすくなったという結果を得られたのです。 例えば、サイト上の製品名を英語からドイツ語に翻訳する場合、多くは原文よりも長くなってしまいます。ここで翻訳者はこう考えました。 「見た目も悪く、ユーザーにとって検索しにくいのではないか。それならば、新たにドイツのマーケットに合った製品名を考えてしまおう!」

■英語原文 T-shirts, the cee”(丸首Tシャツ) T-shirts, the vee,”(VネックTシャツ) ■ドイツ語翻訳 Under.Me Damen-T-Shirt”(Under.me レディースTシャツ) Under.Me Damen-T-Shirt mit V-Ausschnitt (Under.me レディースVネックTシャツ)

確かに英語圏特有の表現「Cee(丸首/Cネック)」や「Vee(Vネック)」は、私たち日本人にもピンときません。「Under.me」というブランドを知らないユーザーのことを考え、「ブランド名」やDamen(レディース)という「ジャンル」、そして「製品名」のT-Shirtとそれぞれ検索しやすいように表記しました。 これは機械翻訳では当然できないポイントです。以前の記事「多言語Webサイト作成で見逃しがちな3つのポイント」の中でも紹介している通り、その地域で受け入れられるニーズをくむローカライズ作業をできるのは人間の手によってなのです。


いかがでしたか? 人間が到底できないスピードによる自動翻訳、人間の翻訳家によるローカライズ、コード設定による自動言語選択という三位一体の便利さも伝わったでしょうか? そして、サイトを多言語へ翻訳をした結果得られる新たな成果、マーケット開拓という仕組みも具体的に実感していただけたと思います。 八楽ではオリジナルのデータベースとの照合、機械翻訳、そして専門知識を持ったネイティブ翻訳者の修正やローカライズ作業により完璧な多言語サイト作成を実現してきました。最強の多言語サイト作り、私たちと一緒に取り組みませんか?