Yarakuzen
Yarakuzen

2015 年 3月 31 日

【コラム】イチロー選手の「スペイン語力」

みなさん、こんにちは。八楽の森谷です。

金曜のお花見は無事終了いたしました。
個人的にはMarceloがブラジルから持ち込んだピンガ(カシャーサとも呼ばれるサトウキビのお酒)を飲みすぎる素敵なグローバルコミュニケーションになりました。
グローバルコミュニケーションを楽しく。

さて、ラテンアメリカ繋がり、というと若干飛躍がありますが、本日のテーマは「マーリンズ イチロー選手の外国語力」についてです。
アメリカに渡り15年目ということもありイチロー選手の英語力は広く知られていることと思いますが、今回は、あまり知られていないスペイン語に関するお話を取り上げてご紹介します。

6f5ee4e9b1d667ed170ed34ff15f5360_m


イチロー選手の「スペイン語力」

 

イチロー選手は、メジャーで活躍する日本人選手の中で最も有名な選手の1人です。試合での活躍はもちろん、英語が堪能であることも高く評価されているイチロー選手ですが、実はスペイン語も得意であることをご存知ですか?
しかし、イチロー選手が実際にスペイン語を話しているのを見たことがあるという方は、あまりいらっしゃらないかと思います。この事実は、チームメイトや対戦チームの選手からの証言によって分かってきたのです。

例えば、多くのラテン系の選手が「イチローを尊敬する」と口にしています。その理由は、彼の鋭い観察眼と耳の良さにあるそうです。イチロー選手は、聞いたばかりのスペイン語をそのまま発話することができるのです。また、知らないことを積極的に教えてもらおうとする姿勢が素晴らしいともコメントしています。
悪態をつかれれば悪態を返し、冗談を言われれば冗談を返すことができるレベルでスペイン語を操るイチロー選手ですが、特別な勉強をしたわけではないそうです。イチロー選手自身が「コミュニケーションの中から学んだ」と話しています。
ラテン系の選手たちが尊敬しているのは、野球以外においても常に向上心を持ち続けているという点なのでしょう。

イチロー選手は現在、ラテン系の選手が多く在籍している「マーリンズ」に所属しています。
入団当初、さほど野球に興味がない地元の方の中には、イチローという名前すら知らない人も多くいました。
しかし、スペイン語を話せるということで、イチロー選手は注目されるようになったのです。ラテン系選手からの支持を得ているというニュースが出たことから、その知名度は一気に広まりました。そこに試合での活躍も加わって、今では地元の方々からもすっかり支持されています。
このことからは、言葉の壁を超えることが心の壁を崩す大きなきっかけにもなることがうかがえます。
920abda77a6a8d004c145234f5ded18a_m イチロー選手がマーリンズに移籍を決めたのには、いくつかの理由があると言われています。真意は本人のみが知るところではありますが、以前在籍していたニューヨークヤンキースと比較することで見えてくるものがあります。

まずは、気候と環境です。
ヤンキースの本拠地があるニューヨークは、春先でも寒さが厳しく、雨によるダブルヘッダー(特定のチームがホームの球場で2試合連続ゲームすること)が多くありました。しかし、マーリンズの地元マイアミの気候は極めて温暖です。加えて開閉式のドーム球場も持っているため、ダブルヘッダーの数は格段に少なくなります。

これと並んで大きなポイントとなるのが、チームの雰囲気です。
マーリンズは、ヤンキースに比べておおらかな雰囲気を持っています。自由奔放と言えるかもしれません。
あるいは気楽に野球を楽しめる環境であるとも言えるのではないでしょうか。
そして、そんな雰囲気である要因の1つに、ラテン系の選手が多いことが挙げられるのです。イチロー選手自身も、ラテン系選手との交流はとても楽しいと語っています。スペイン語を身につけられたのも、ラテン系選手と交流に楽しみを感じたとうことが大きく影響しているのでしょう。


いかがでしたでしょうか。
一流の選手は、プレー以外も一流なのですね。
イチロー選手の「郷に入っては郷に従う」スタンスは、グローバルな時代を生きるに当たって私たちも積極的に身につけなければならないものでしょう。

ちなみにスペイン語は、英語に比べ動詞の変化は多彩ですが、母音が少なく日本人にも発音しやすい言語と言われています。
2020年に向け、みなさんも挑戦してみてはいかがでしょう?