Yarakuzen
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2015 年 3月 22 日

【コラム】「偽りの友達」とは??

こんにちは。八楽の森谷です。
日付を見てお気付きの方もいらっしゃるかもしれません。
そう、連投です。

今回のテーマは前回と同様、誤訳関連なのですが、”False Friends”と呼ばれる現象に関する記事をご紹介します。
直訳しますと"False Friends"=「偽りの友達」なのですが、翻訳における「偽りの友達」とは何なのでしょうか?


翻訳者が出会う「偽りの友達」

 

最近、”false friends”と呼ばれる言葉のグループが、研究者の関心を集めるようになってきました。
外国語を勉強する人の多くが、”false friends”とよばれる問題に直面します。
”false friends”とは、二つの言語や方言において、見かけや聞こえは似ているが意味はかなり異なる、という単語や言い回しの組み合わせのことです。それは、明白な歴史的理由により説明できます。つまり、いくつかの言語の起源、国家間のコミュニケーション、ギリシャ語やラテン語からの借用、のため発生したと言えます。
多くの人々は、”false friends”が惑わすのは、外国語を学び始めたばかりの人々だけだと考えます。実はこれは違います。こうした”false friends”の多くの部分は翻訳につきもので、あり、翻訳者にとっても危険なものです。
この事象が、多くの場合、間違った翻訳の原因になっています。
また、英語の単語「mist(霧)」とドイツ語の単語「Mist(肥料)」の一致は、ドイツにおけるデオドラント製品、Mist Stickの販売を難しくしています。

”false friends”の各事例はそれぞれ独特で、慎重な検査が必要です。これらのタイプの言葉は、語彙論の観点からは興味深いのですが、外国語の関連する全ての人々が、この現象に騙されないよう真面目に取り組まなくてはいけません。
わなに掛からないためにはどうすればよいのでしょう?
解決策は単純です。辞書を常に活用することです。例えあなたが、知識豊富な言語学者であったとしても、です。
口頭での会話と書面においての”false friends”の違いを理解することが必要です。この前提条件は、全く違う書き方をする言語や、反対に共通する書き方の構造を有しているが語彙が似ていない言語を比較する時に必要です。

翻訳者は「直訳」の危険性を忘れてはいけません。
しかし、国際的語彙という、翻訳者にとって問題となりうる、且つ、あらゆる種類のエラーを生じさせうるものが存在しています。”false friends”は、それらの意味が同じような言葉の意味と文章内で対立している場合は、翻訳において大きな危険になりません。この場合は、文脈によって単語や文の誤った翻訳の可能性を除外することができます。
国際的語彙には、翻訳者の特別な注意が必要となります。大きな間違いを避けるためには隅々まで目を通して 前後の意味合いを分析し、そして常に辞書に相談してください。
私たちが外国語を学び使用するとき、よく自分の言語習慣を別の言語でも使ってしまい、間違った類推をしてしまいます。
翻訳者は、国際的語彙を学習することにより、形状は似ているけれども意味が違うことによって引き起こされる間違いの多くを避けることができます。
翻訳理論のトピックを十分学習したとしても、さらに注意深く学習することは意味があり、かつ必要なことです。

ヤラクゼンによる翻訳


いかがでしたでしょうか?
“false friends”は日本語では「空似言葉」と呼ぶこともあるようです。
個人的には”false friends”の方が雰囲気があってよいような気がします。
日本語の空似言葉といえば、中国語との間で「愛人」「手紙」「老婆」などが有名ですね。
もし興味が出てきましたら、是非調べてみてください!