Yarakuzen
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2022 年 3月 18 日

【2024年4月】ベトナム語の自動翻訳オススメ2選!

日本で働くベトナム人の数は年々増加し、日系企業のベトナム進出も加速しています。ベトナムとの定期的なメール連絡はもちろん、マニュアルや契約書、特許文書など、ビジネスシーンにおけるベトナム語翻訳の重要性は高まる一方です。

今回は、ベトナム語の自動翻訳が求められている背景、ベトナム語の特徴、ベトナム語を自動翻訳する上でのポイント、ベトナム語翻訳におすすめの自動翻訳ツールをご紹介します。

 


【目次】

 

ベトナム語を自動翻訳するならこの2つ

ベトナム語翻訳に対応しているおすすめの自動翻訳を2つご紹介します。

  • Google翻訳
  • YarakuZen

 

Google翻訳

https://translate.google.co.jp/

Googleが提供する翻訳サイトです。100以上の多言語に対応。テキスト文を翻訳する以外にもウェブページ全体を他言語に翻訳することもできます。Webサイトだけでなくアプリも提供されており、アプリにはより多くの機能が備わっています。
幅広い言語に対応している一方で、学習データの量や質によっては翻訳精度が芳しくないこともあります。そのような時には、一度日本語を英語に翻訳し、翻訳された英語からベトナム語に翻訳する「重訳」を行うことをお勧めします。

テキスト入力での翻訳

翻訳窓にテキストを打ち込むことで翻訳されます。
原文、訳文どちらも音声の読み上げが行えます。英単語にマウスカーソルを合わせると同義語やその単語を使った例文が表示されます。

ドキュメントの翻訳

.docx、.pdf、.pptx、.xlsx いずれかの形式のファイルをアップロードすることで翻訳、翻訳後のファイルをダウンロードすることができます。

ページ・Webサイト翻訳

ページのURLを貼り付けることでページ全体を翻訳することができます。右上の「翻訳」「原文」をクリックすると、元のページと翻訳されたページを切り替えて見比べることができます。

フレーズ集の作成

翻訳結果に[スター]を付けることで、その内容をフレーズ集として保存することができます。よく調べる文章や覚えておきたいベトナム語の言い回しがあった場合、保存しておくことができるのですぐに探せるようになります。

カメラ入力による翻訳(アプリ)

「カメラ入力」をタップし、翻訳したい言語にかざすと、文字を置き換えて表示します。また、保存されている写真から翻訳をすることも可能です。翻訳したい文字を入力することすら困難な言語では、とても重宝する機能です。

 

手書き入力(アプリ)

文字を指で書き翻訳することができます。ベトナム語の声調記号や母音記号など、うまく入力できない文字や記号がある場合にとても便利です。

会話翻訳(アプリ)

2言語間の会話を双方向に翻訳することができる機能で、ベトナム語にも対応しています。一人が日本語で話すと日本語とベトナム語が表示され、もう一人の相手がベトナム語で返答するとベトナム語と日本語が表示されます。

音声翻訳(アプリ)

マイクに向かって話すと、話した言語と翻訳したい言語の双方がテキストで表示されます。

オフラインでも使用可能(アプリ)

翻訳用の言語ファイル(ベトナム語、日本語)をダウンロードすると、オフライン環境でも翻訳できるようになります。


YarakuZen

ベトナム語から日本語へヤラクゼンを使って自動翻訳

YarakuZenでは、主要翻訳エンジンのGoogle翻訳、Microsoft Transratorなどを標準搭載しています。文書の種類に応じて、最適な翻訳エンジンを選択することが可能です。対応言語は35言語(※2023年12月現在)。

自動翻訳を行うだけでなく、AIによる翻訳ミスのチェックサポートや、複数翻訳エンジンの翻訳結果比較もできます。

ベトナム語に対応しているのはGoogle翻訳とMicrosoft Transrator、Yaraku(β)、Papagoです。カンパニーユーザーの場合は、別途オプション契約でNICTエンジン(ベトナム語対応)を追加することも可能です。

テキスト入力での翻訳

翻訳窓にテキストを打ち込むことで翻訳されます。

ドキュメントの翻訳

ワード、エクセル、パワーポイントなどのOfficeファイルから、PDF、CSV、HTML、XMLまで対応しています。

フレーズ集

ヤラクゼン上で編集したテキストはフレーズ集に自動で蓄積され、次回からの自動翻訳に活用されます。

逆翻訳(再翻訳)

フレーズごとに再翻訳を行うことができます。自動翻訳文が正しいかどうか、確認することができます。

複数エンジンの結果を表示

翻訳にかけたエンジンとは別のエンジンでの翻訳結果も同時に確認することができます。
例えばマイクロソフト翻訳で自動翻訳を行った場合に、Google翻訳の自動翻訳結果も並べて比較検討することができます。

翻訳マーケットプレイス

ヤラクゼンではポストエディットに特化した翻訳マーケットプレイスを利用できます。ヤラクゼン上でAI翻訳をした後に、実績ある翻訳会社にポストエディットの相見積もりや発注を同一画面上で行えます。ドキュメント全体ではなく文単位での発注ができるため、原文を一から翻訳会社に依頼するケースと比べてコストを最大90%カット、スピードを最大70%アップさせることが可能です。

法人向けのカンパニープランなら、翻訳に使用した文書は二次利用されないためセキュアにお使いいただけます。ぜひ一度カンパニープランの無料トライアルをお試しください。
(無料トライアル終了後に有料プランに自動更新されることはありません。)

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べトナム語を自動翻訳する際の注意点

ベトナム語から日本語へヤラクゼンを使って自動翻訳

ベトナム語を自動翻訳する際に注意すべき点はどこにあるのでしょう。


精度を高めるために「重訳」を行う

多くの自動翻訳ツールでは、基準の言語が英語。イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語といった英語との言語間距離が近い言語の場合は、翻訳精度が高い傾向にあります。
一方で、日本語やベトナム語は英語との距離が遠い言葉であり、翻訳精度も低くなりがちです。そのため、日本語からベトナム語(ベトナム語から日本語)に翻訳する際には、一度英語への翻訳を挟むことをお勧めします。

例えば日本語からベトナム語に翻訳する場合には、最初に日本語を英語に翻訳し、その後翻訳した英文をベトナム語に翻訳するといった手順です。このように直接目的の言葉に訳すのではなく、一度別の言語に訳されたものを通して、目的とする言語に翻訳する方法を「重訳」といいます。
翻訳回数が単純に2倍となるので手間はかかりますが、この手順を踏むことによって翻訳精度は大幅に向上します。


精度を高めるために「ポストエディット」を行う

自動翻訳で翻訳された訳文を契約書やマニュアルなどにそのまま使うことは、決してしないでください。ベトナム語の場合は日本語との言語間距離があるため、誤訳が起きる可能性も高く、そのような行為は会社にとって大きな損害につながりかねません。

漢字に由来する言葉が多く存在するベトナム語ですが、時代と共にその漢字由来の言葉の意味や用途は変化しています。機械的に翻訳すると、全く違う意味になるといったこともよく起こります。
それを防ぐためには、機械翻訳した訳文を人の目でチェックし、誤訳やニュアンスの違いを見つけて修正を行う「ポストエディット」を行いましょう。

意味が正確に伝わる訳文かどうかはもちろん、場合によっては読みやすい表現かどうか、文法の正確性が担保されているか等を確認します。ポストエディットの工数は、求める訳文の品質により異なります。自社で難しい場合には、ポストエディットを外部に依頼することも検討する必要があるでしょう。


精度を高めるために「再翻訳(逆翻訳)」を行う

一度翻訳を行い、さらにその文章を母国語に翻訳し直すことを「再翻訳(逆翻訳)」といいます。

例えば日本語からベトナム語に翻訳する場合には、日本語→ベトナム語→日本語の順に翻訳を行います。そして再翻訳された文面から、日本語として通じるかどうか、訳文の質をチェックします。原文と再翻訳の文章が近くなるように原文の文章を修正することで、より精度の高い訳文を得られるようになります。 

 

ベトナム語の自動翻訳が求められている背景

近年、ベトナム語の翻訳(自動翻訳)ニーズが高まっています。こちらではその背景についてご説明します。

日本で働くベトナム人急増

急速に進む少子高齢化、労働人口の減少。日本では人手不足に悩む企業が増えています。そのような中、外国人労働者が新たな働き手として注目を集めています。

厚生労働省が発表している「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)によると、外国人労働者数は約173万人。そのなかで最も多いのがベトナム人で約45万人、外国人労働者数全体の26.2%を占めています(厚生労働省「外国人雇用状況」の届出状況まとめ より引用)。

世界銀行(WB)によると、2020年における在外ベトナム人からの本国送金額は155億USD(約1兆6100億円)。ベトナムでは労働者送出政策は重要な経済政策と位置付けられ、労働力の海外への送り出しを促進しています。

バイク王国と呼ばれるベトナムでは、ホンダ、ヤマハ、スズキといった日本製のバイクが約8割のシェアを獲得し、人気を博しています。またベトナム人には、日本のアニメや漫画も人気です。このような日本製品や日本のコンテンツに対する親しみをきっかけとして日本に興味を持ち、来日する留学生や労働者も少なくありません。

 

日本企業のベトナム進出が加速

ベトナムの総人口は 9,758万人(2020年、出所:ベトナム統計総局(GSO))。また平均年齢は約30歳、全人口のうちおよそ60%が30歳以下であり、労働力が豊富といえます(日本の平均年齢48.4歳/2021年)。
今後人口は1億人を突破する見込みもあり、消費市場としてもそのポテンシャルが高く評価されています。

新型コロナ感染症拡大の影響から2021年におけるベトナムの国内総生産(GDP)成長率は前年の+2.91%から+2.58%に減速したものの、2022年に著しく回復しGDP成長率が+7.9%の高水準になるとみられています。

ベトナムはインドネシアやタイといった他のアジア諸国に比べると人件費が安く、コストを抑えることができる点も魅力です。
また原油を初めとした天然ガス等の燃料資源、銅・石炭等の鉄鋼資源や森林資源、水および水産資源といった天然資源が豊富。労働力や天然資源に恵まれており、生産コストの抑制が可能であるため、多くの日系企業がベトナムに進出しているのです。


知っておくべきベトナム語の特徴

それでは次に、ベトナム語の特徴について見ていきましょう。

 

54もの民族をもつ多民族国家 母語はキン族のベトナム語

ベトナムではキン族、タイー族、タイ族といった54もの民族が暮らしています。約86%がキン族であり、キン族の母語であるベトナム語が公用語とされています。
標準語とされているのは北部で使われている言語や話し方ですが、実際にはそれぞれの地方や民族ごとに方言やアクセントが異なります。


ベトナム語はアルファベットで表記される

ベトナム語はアルファベットを使用します。上下に「声調記号」や「母音記号」といった補助記号をつけて表記します。同じ「o」でもô(読み:オー)やơ(アー)というように、記号の種類により単語の発音や意味が変わってきます。

ベトナム人の名前は、同じ綴りでも発音が異なる場合もあるので注意が必要です。


ベトナム語の文法はSVO

英語と同じ[主語] + [動詞] + [目的語・補語]のSVO型が基本的な語順です。

ベトナム語では、英語における過去形・現在形・未来形のように時制による動詞の変化は起こりません。また、単数形・複数形の違いはなく、どちらも同じ単語で表します。


漢字由来のベトナム語

ベトナム語は日本語や朝鮮語と同様、中国語の影響を強く受けており、漢字由来の言葉が多く使われています。新聞などでは漢越語(漢語)が70%以上を占めているといわれています。

同じ漢字由来の日本語と、音や意味が似ている単語も存在します。例えば「注意」。ベトナム語ではchú ý(チューイー)と読みがほぼ同じで、意味も日本語の注意と同じです。


ベトナム語を翻訳(自動翻訳)する際に着目すべきポイント

ベトナム語-日本語翻訳

ベトナム語をうまく翻訳するためには、どういった点に着目するといいのでしょうか。

人称代名詞

話し手、受け手、および談話の中で指定された人や物を指す人称代名詞(例:私、あなた、それ)。ベトナム語には、多数の人称代名詞が存在します。

例えば自分自身が男性であり、話し相手が、妹や弟の年代の場合の「私」は「Anh(アイン)」。
同年齢か割と年が近い友人に話す場合の「私」は「Minh(ミン)」。
このように、ベトナム語の人称代名詞はとても複雑です。自分や相手の性別、年齢、立場、年の差によって使い分けが必要となります。


類別詞・助数詞

名詞の種類(具体的な対象の種類や形状など)に応じてそれを表すために用いられる語である類別詞。

類別詞には助数詞の働きもあります。例えばライオン1頭、ウサギ1羽、イカ1杯、エビ1尾など、日本語では同じ動物において複数の助数詞を使い分けていますが、ベトナム語でも同様にたくさんの類別詞があり、名詞の種類に応じた使い分けが必要となります。


時制

ベトナム語には、日本語や英語などに見られるような時制がありません。基本的には前後関係などの文脈で過去や未来を判断します。文脈から時制が明らかな場合は必要ありませんが、「昨日」「来年」「今」などの時間に関連のある言葉を含めることで正確になります。 


数字や特殊文字

数字や特殊文字(+、-、*、/、&)は日本語の文章では全角フォントを使用しますが、ベトナム語では角フォントを使います。
例)
① →1
*→*
日本語からベトナム語に翻訳する際、特に注意が必要です。

 

まとめ:ベトナム語の自動翻訳

ベトナム語の自動翻訳が求められている背景、ベトナム語の特徴、翻訳ポイント、おすすめの自動翻訳ツールを解説しました。日本語との言語間距離が遠いベトナム語だからこそ、自動翻訳ツールは慎重に選びたいところです。
ベトナム語翻訳にお困りの方にとって参考になれば幸いです。

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WriterTeam

この記事の執筆者:Yaraku ライティングチーム

翻訳者や自動翻訳研究者、マーケターなどの多種多様な専門分野を持つライターで構成されています。各自の得意分野を「翻訳」のテーマの中に混ぜ合わせ、有益な情報発信に努めています。