Yarakuzen
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2015 年 4月 30 日

【コラム】ビジネス翻訳において”すべきこと”、”すべきでないこと”

こんにちは、八楽の森谷です。

本日のテーマは「ビジネス翻訳」について、です。
もう少し具体的に言いますと、「ビジネス翻訳において”すべきこと”と”すべきでないこと”」についてです。
それぞれ6点ずつが述べられています。ぜひ、自分がちゃんと守れているかを考えながら読んでみてください。

ビジネス翻訳におけるDO / DON’T

翻訳会社だけでなく、スピーディーな翻訳に役立つオンラインツールやサービスが多数存在する最近の翻訳業界において、高品質のビジネス翻訳を行うことはもはや、すぐ近くの会社と取引をするのと同じくらい簡単なものになったように見えます。
しかし、事態はそれほど分かりやすくはありません。
実は、必要なリソースの欠如や不注意、間違った人選などがあれば、ビジネス翻訳は簡単に間違ったものになってしまいます。
正確かつ一貫しているビジネス翻訳を望む場合、無視することができないいくつかのすべきこと(DO)とすべきでないこと(DON’T)があります。

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DO:ビジネス翻訳専門家と仕事をすること。

ビジネス翻訳は、一般的な翻訳者が知らない用語、表現、概念を含んでいます。
そのため、社内に一般的な翻訳を担当する社員がいても、ビジネス向け翻訳を外注することによってその分野の専門知識を持つ翻訳家に翻訳を委託できるので、より正確で品質の高い仕上がりが得られます。

DON’T:翻訳する前にあなたの資料を改訂し改善することを忘れること。

翻訳がお粗末である場合がありますが、その理由は翻訳者の腕が悪いわけではなく、原稿が雑然としており混乱を招き、間違いや不明瞭な点が多いからです。社内の編集者やライターに資料の校正をさせる前に、外部に委託したほうがコストパフォーマンスに優れているのではないかということについて、よく考えることをおすすめします。もちろん、その外部の会社にその能力があるならば、の話です。

DO:翻訳のため書類を送付する前にあなたの文章作成を終わらせておくこと。

原稿が未完のまま翻訳が開始され、翻訳会社へあれこれと追加要請をする場合、翻訳のプロセスが全体的に冗長となります。
さらに悪いことに、テキストの一貫性に影響を与えるかもしれません。

DON’T:逐語訳をすること。

欧米で一般的になったように見えるビジネス用語は、世界の他地域の国々においてはほとんど同じ重みでは扱われません。
ヨーロッパにおいてでさえ、西部、東部、北部および南部の間の主な文化的差異が、ビジネス翻訳を難しくすることがあります。内容及び元の言語のトーンを効果的に翻訳したいならば、飾り気のない翻訳にもオープンマインドで創造的なアプローチが必要です。

DO:品質管理を強化するために専門チームを持っていること。

目標及び締め切りを確認するプロジェクトのコーディネーター、エラーを修正及び翻訳結果を確認する1人か2人の編集者、最終的な翻訳原稿にエラーがなく高品質であることを確認する校正者について考えてください。

DON’T:機械翻訳に依存すること。

ビジネス翻訳は他分野の翻訳より比較的シンプルな文章表現ですが、やはり、文脈を分かりやすくするための本文の解釈と修正、文化背景の知識などを考えると、一流のビジネス翻訳者にあって翻訳機械にないものが確かに存在します。

DO:マニュアルとパッケージングのために質の高い翻訳に投資すること。

これらはウェブサイト、商品説明またはインターフェースほど重要視されないようですが、レビューにおいて引用されることが多く、高品質である場合レビューにおける評価が高くなることがあります。
私たちはみな、レビューがマーケティング担当者のやる気を引き出すことを知っています。

DON’T:利用する翻訳会社・翻訳者を頻繁に変更すること。

ビジネス分野の翻訳はどの類の翻訳よりも継続性及び一貫性を要請します。
よって、スペシャリストを擁する会社との継続的で長期にわたる協働が、一貫性に満ちかつエラーもない高品質の翻訳を創作するための最善のアプローチと言えます。
どんな翻訳会社であるうと、各社の専門用語、商品やサービスそしてビジョンに親しみをもつまでに時間はかかるものです。

DO:販売店か広告代理店にあなたの翻訳を扱わせる前に熟考すること。

このどちらも、貴方のメッセージを他の言語へ巧みに再現する、エラーがなく一貫性のある翻訳を生み出すために必要な時間、経験及び人材を欠いていることが多いです。

DON’T:どんな翻訳会社でもいいから選ぶこと。

あなたの業界やミッションを知り、同様のプロジェクトに以前取り組んだ人を選んでください。
その会社が専門用語や業界、もしくは競争相手に関して聞いてこない場合はそれは彼らがプロではないという明らかなサインであり、代わりの適切な会社を探すべきです。

DO:あなたの都市、地域の外部の会社を使うことを考慮すること。

あなたの必要としている全ての言語に翻訳対応できる、もしくはあなたのプロジェクトが求める編集や校正サービスをフルで提供する手頃な価格の地元の会社を見つけるのはおそらく難しいでしょう。
ちょうど良い価格、品質のサービスを探した結果、遠く離れた都市もしくは他の国で見つけることになっても驚かないでください。
今やほとんどのビジネス翻訳会社は、インターネット、携帯電話、ファックスと同じくらい近い存在です。

DON’T:専門用語にあまりに焦点をあてること。

専門性を示すにあたりビジネス用語を使うことは有効ですが、最も成功したビジネスは、より個人的であることやより魅力的な物語を語ることを目指すべきです。
翻訳をただ正確に行おうとするだけでなく、個人としての関わり方を持てるような翻訳を試みてください。


最後に、他の翻訳と同様、ビジネス翻訳は継続的なプロセスであり、迅速かつ変化に満ちたデジタル業界では、定期的な更新が必要です。

ヤラクゼンによる翻訳



いかがでしたでしょうか。
ビジネスにおける翻訳ミスは、場合によっては会社自体にダメージを与えかねないものです。
基本を忘れずに適切な翻訳プロセスを心がけたいですね。